B.I.N.D.S. / “吊られた男ハングドマン”隊
永山隊

永山栄率いる日本支部B.I.N.D.S.の一部隊。
全員がバイサズオーヴァードで構成される少数精鋭隊で、主に他部署で発生したバイサズ事件に介入し、その解決を担当する。
“吊られた男”は元は通称。隊の性質上、全員が“首輪付き”であることに加え、隊長を務める永山の人工声帯、白黒基調のB.I.N.D.S.正式制服の外見から、周囲にそう呼ばれるようになったもの。現在では符丁として使用されている。
B.I.N.D.S.内では単に永山班、永山隊とも呼ばれる。

刃の迅風ブレード・ゲイル近江おうみ ゆう

17歳 / 男 / バイサズオーヴァード / UGNイリーガル

シンドローム

ハヌマーン / ウロボロス

変身

トリガーは「バイサズと共振した状態でキーワード(“変身”)を口にすること」
(共振:≪獣の直観≫(by≪イージーフェイカー≫)+食欲により同種に過剰に反応する)
性質上、敵対する相手が傍にいなければ変身することが出来ない。
酸化銀を不器用に削り出したような波打ちのある仮面。
鳩尾に発光する心臓のような核が生じ、根を張るように体中を覆い尽くすほか、核から放射上に断頭台の刃のような物体が隆起する。手指も鋭利な刃状の爪へと変わり、また各部に高速移動用の圧縮空気噴出口が突出。総じて攻撃的で、危うく、極端に流線型なシルエットとなる。
全身の刃は実際に凶悪な切れ味を持ち、拡大すると極薄小の鋸状突起が万と並んでいるのを確認できる。戦闘時は手首下~肘先まで伸びた腕刃を特に用い、敵を引き裂く、または首を斬り飛ばす。

咆哮

切除型。一つの獲物に群がる獣百匹、その殺到を思わせるような、耐え難い殺意、猟意に塗れた風が吹き荒れる。

捕食

UGNの様々な調査にも関わらず不明。人(オーヴァード / ジャーム)に対してしか食欲を示せない。
そのためまともな日常を送れない・空腹時は外出すら禁じられる(本人もそれを望む)。

パーソナリティ

クール寄りの外見、だが中身は意外に人懐っこく、結果として表情豊かという印象を持たれる。
切れ長の目、無表情だと冷たい印象を与えるが笑うとへにゃる。
共働きの一人っ子、料理は家で自炊することが多かった経験から習得。物覚えはよくそれなりに器用で、料理も勘で塩梅を見られるタイプ。
修学旅行中に行方不明になり、一週間後に何事もなかったように自宅で目を覚ました高校生。その期間中何があったのかは覚えていないが、覚醒していたのは確かなようであり、バイサズの匂いを嗅ぎつけた同種に襲われ暴走、逆に食い殺したことでUGNに存在を捕捉された。
捕食対象の性質上絶えずジャーム・バイサズ狩りをする必要があり、またクラスメイトに対して食欲を抱く自分を嫌悪した事から、現在は日常を離れ、新設された対バイサズ専門部隊に所属、各地に出没するバイサズとの戦いに身を投じている。
衝動は「飢餓(殺戮)」。目に映る獲物全てを肉塊に変え、生き血を啜りたいという感情にかられる。
元は爛漫といった明るい性格だったが、現在は境遇のため元気があまりない。表面上は何とか取り繕っているためそれなりにフレンドリーだが、無理に笑う姿は痛々しい。
日常から離れたことで失われた多くのロイスを敵との間に築くことで補填しており、怪物の中に残る人間性の残骸、経歴に感情移入する癖がある。
ジャームを冷凍保存し、彼らの人間性を回復する手段の開発を行っているUGNの方針にも、出来ることならば沿いたいと考えており、不要な捕食は避けたがる。それは自分の中に眠る怪物性への劣勢がもたらす共感なのかもしれない。
ポジションは遊撃最前衛。暴走瀬戸際の狩猟欲求と戦いながら、攻撃的すぎる全身の刃を使った高速迫撃戦闘を展開する。
所属がイリーガルなのは「いつか日常に戻りたい」と願っているため。だが何が自身の飢餓の対象なのか解らない現状では、その見込みは全くない。

「俺、近江。新しく人が増えたって聞いてきたんだけど、君じゃないかなって思って」
「あ、ごめん。俺今日はダメなんだ。検査があってさ……出ちゃ行けないことになってる」
「久しぶりに同い年のやつと話せて嬉しかったよ。ありがとな、また今度飯食い行こう」


「判らないんだ。俺、自分が何をなくしたのか……。
 こんな身体になってまで何が欲しいと思ったのか」
「くそっ、くそっ、くそっ……!!何でこんなに俺は……!!」
“タベタイ”
“オマエモ、ソウダロウ?”
「違う!俺はっ……“変身”!」
『aaaaagrrrrrrrrraaaaaaaaaaaaaaaaa!!』
『俺が行きます。あの人を、誰かが止めなきゃいけないなら……。
 俺が、あの人を殺したい』
悦びではなく、選択のために。獣としてではなく、人として。
――肉を裂き、血を浴びる感覚。その手応え、その温かさ、その匂い。
“アア”
それでも、俺は。


架刑の炎クルス・フィクション天野あまの 美津みづ

16歳 / 女 / バイサズオーヴァード / UGNチルドレン

シンドローム

サラマンダー / サラマンダー

変身

トリガーは「生成した氷で自分の心臓を突くこと」。
手足を丸めた子供のような半X型のシルエット。それを上から、棺桶に似た冷たい鎧が分厚く包み込んだような姿(浮遊移動式)。
仮面は上部が巨大な目庇、下部が目庇と噛み合う大下顎で出来たフルフェイス。

咆哮

切除型。「ふおおおお、ん」と、荘厳と聖性、母性を感じさせる音が包み込むように響く。

捕食

捕食対象は熱量。有機物、生物の熱であるほどよく、真夏でも厚着をしている他、飲み物は常に熱々のホット、好物はコンビニの肉まん。

「出るんならついでに買ってきてよ。ぽっとレモンも忘れずにね」

炎熱を操るサラマンダーシンドロームだが、自前のエフェクトで作ったものでは全く美味しくないらしく駄目。
好食部位は心臓。

パーソナリティ

母親譲りだという、長く綺麗にしなだれる黒髪が特徴的。
幼くして家族を失い、オーヴァードとしての素質があったことからUGNに引き取られ、チルドレンとして過ごしてきたが、謎のバイサズとの戦闘時に因子を植え付けられ、自身もまたバイサズとなってしまう。その発見と打倒、バイサズになってしまった自身の身体の治癒が目的。
楚々とした見た目に反して気が短く好戦的で乱暴、同年代だろうと多少先輩だろうと弱いと見ればマウントを取って顎で使う。
偉そうな口を叩く&チルドレンだけあり、戦闘能力は高く、高威力の《プラズマカノン》を軸にしたデバフ+火力で雑魚なら一掃し、ボスにも痛打を与えてみせる。
だが実体は「温もりの飢餓」の持ち主で、誰かと触れ合いたいという強い衝動に悩まされているハリネズミ。「寂しい、愛情が欲しい」という感情を「わざわざ衝動なんかにした」謎のバイサズに対する怒りは烈火のようで、「見つけたら絶対に私が殺す」と言って憚らない。
当然、衝動の内実は周囲には隠しており、早くになくした母親のことも何でもないかのように話す。
年上にはツンケンするが自分を頼ってくる後輩には弱く、辟易しながら面倒見の良さを見せることもしばしば。


探索者スモーキング・ウォーカー永山ながやま さかえ

35歳 / 男 / バイサズオーヴァード / UGN支部長

シンドローム

ブラックドッグ / キュマイラ

変身

トリガーは「喉の発声器にアタッチメントを装着し、首 - 脊髄を貫く」。
スクラップにされた大型機械の残骸を寄せ集めたような巨躯。全身には紫電が走り、大型機械と連結して使用することも出来る。

咆哮

癒着型、発声部位は喉。タービンの吸気音を極低音域に落とし込んだような、周囲を圧する唸り。

捕食

戦闘記録。視覚、聴覚、味覚(報告書やメモリを囓るなど)で主に摂取する。実戦以外でも棋譜などの、勝負にまつわるものであれば対象になる。
専用の加工器を持っており、煙草を吸うように記録を摂取する姿を見ることが出来る。インクの煙の匂いがする男。

『ああ、これかい?開発部の人に作ってもらった道具でね……ほら、こうすると書類の類を圧縮して成形してくれるんだ。見た目、それっぽいだろ?』
『ごめんね、リーダーがこんな煙い男で』

捕食することで戦闘の断片を追体験できるという。そのせいか、一人離れて吸っている時は物思いに耽っているように見える。

パーソナリティ

元・某UGN支部職員(オペレーター)。現・バイサズ対策専門部隊現場指揮。
喉に酷い傷があり、人工声帯で喋る。肉声を発せるのは変身時、歪んだ獣の喉を使う時のみ。
ジャーム事件で家族を失った非覚醒者で、自分に出来ることを探して非戦闘員ながら職員となるが、あるバイサズジャームとの戦闘でメンバーが壊滅。
支部も襲撃され、次々と殺され捕食されていくなか蘇生・覚醒し、バイサズオーヴァードとなった。
喉の傷はこの覚醒前の初撃、仲間を庇った際に受けたもの。盾になってまで守ろうとした仲間の職員は覚醒時には既に胃の腑に半分がた収められていた。
二度も大切なロイスを失ったことでバイサズジャーム狩りに対する強い使命感を持っており、それぞれの事情で所属する尖った面々をケアし、まとめ、現場に赴く。

『あれは、駄目だよ。この世に存在しちゃいけないものなんだ』
『こんなこと言うと怒る子もいるから、二人だけの秘密にしておいてね』

衝動は「闘争の飢餓」。
力を持ったことで「助力したかった戦いに自ら参加できる」ようになり、戦い打ち倒したかった敵と己の力で雌雄を決することが出来るようになった。
それは最も望んでいた未来であると同時に転倒した未来(本当なら戦い自体起きない方が良い)への欲求ともなり、彼を苦しめている。「守るために戦いたい」という思いの裏腹で「守るべく闘争するこの瞬間を永遠に続けたい」という思いが消えないのだ。
捕食対象はそれ故「戦闘記録」。戦いの追体験は次の戦いに備えるためでもあり、自分の欲求を満たすためでもあり、そして自罰と自戒のためでもある(追体験には勿論敗北、蹂躙の記憶も含まれる)。
元オペレータだったこともあり戦術眼は鍛えられており、扱いづらい面々を上手く用いて最小限の被害で作戦を成功に導く。

『ああ、ごめん。食べてる途中だったから……。で、何だい?また誰かトラブルでも起こしたかい?』


正義ジャスティスマン只野ただの 正義まさよし

25歳 / 男 バイサズオーヴァード / UGNエージェント

シンドローム

サラマンダー / ソラリス
正義の味方といえば熱血!という思いから生まれた力。ソラリスの能力は爆発物に特化しており、戦闘時は専ら高熱のエフェクトを用いる。

変身

トリガーは「変身用ピンバッヂ(と本人が思っているもの)を胸に埋め込む」
白の全身スーツに赤のヘルメット、銀のベルトに身を包み爆発をバックに登場する。
爆発は本人のエフェクトで起こしている。その破壊力は凄まじく、嵐の如き威力である。

咆哮

癒着型。けたたましいサイレンの音が鳴り響く。何故かパトカーではなく消防車の方に近い。

捕食

自らが"悪"と認定したもの。普段はポイ捨てされた空き缶や不法投棄の自転車などを捕食している。
一度"悪"と認定したものであればそれが人間でも捕食する事に何の躊躇いもない。むしろそういったものを取り逃がす行為こそが"悪"であると判断している。

パーソナリティ

自称、正義の味方。悪を滅するために生まれてきた、と本人は信じている。幼い頃から正義を体現しており、周囲からも一目置かれていた。と本人は思っているが単に引かれていただけである。
発症時も「これが正義の力と、その代償…!」とテンション爆上げであったため勧誘に来たUGNエージェントが頭を抱えたほど。
「よく分からないがそのUGNってのが正義の組織だな」という雑な理解をした彼はエージェントとなることを二つ返事で承諾し、以後その力を振るうこととなる。
しかし独自の正義理論に基づいて行動する彼は度々命令違反を起こし、組織内でも危険視する声が上がっている。

正義の由来

彼が正義に目覚めた理由は簡単だった。
幼い頃、彼の母親が家事をする時間を確保するため彼の気を逸らすためにたまたま再生したアニメが「正義超人ジャスティスマン」だった。
それを彼が気に入ったように見えた母親はその後も時間が必要な時は繰り返しそれを見せた。そしていつしか彼はそのアニメにのめり込み、自らがジャスティスマンであり正義を執行しなければならないと錯覚するまでに至った。
今ではさすがに自分をジャスティスマンだとは思っていないが、ジャスティスマンを超えた正義の体現者であることを自らに課している。


”カノープス” 須磨すま あおい

26歳 / 女 / バイサズオーヴァード / UGNイリーガル・ “吊られた男”隊オペレーター
173cm(ヒール込) / 68kg / 10月9日生(天秤座) / B型

シンドローム

ブラックドッグ / エンジェルハィロゥ
ブラックドッグのエフェクトは電磁装甲による物理火力一点特化のパワー型。でも鈍足。
戦闘には向かないため、レーダー探知機付き重機としてオーヴァード関連の災害現場で救助に当たる。もともとの筋力が高かったこともあり、加減を誤ってよく物を壊してしまうのが悩みの種。

変身

前面が所々剥離したドップラーレーダー状のユニットが頭部を覆うほか、手足が大きくデフォルメされたような形状に変化する。

咆哮

癒着型。砂嵐のようなノイズ。

捕食

対象は「発症前に好んで食べていたもの」。特にかれいの煮付けと栗ぜんざいが大好物。
食べ歩きが趣味の食いしん坊だったが、発症後は捕食対象以外の食べ物を「美味しい」と感じなくなってしまった。もう新たな「好物」に出会えないことには落胆しつつも諦観の念。

パーソナリティ

界隈ではそこそこ有名な、フリーのプログラマー。
バイサズ同士の衝突に運悪く巻き込まれたことで発症。居合わせたUGNチームに助けられ、自身に起こった変異の実態を知る。
戻る余地のある日常があったためエージェントとしての活動は丁重に辞したものの、助けてくれた人々の力になりたいとの思いから要請があればできる限りの協力は惜しまず、オペレーターとして前線で戦うメンバーの支援を行う。
顎のラインで切り揃えたボブヘアーを外ハネ気味にセットし、ひと房だけ腰まで伸ばした襟足をリボンで結んでいる。
黙っていればそこそこ絵になるナイスバディ。巨乳。太って見えるのを大層気にしており、服装にはかなり気を使っている。10cm近くあるヒールを履いているがよく転ぶ。どじっこ。
クールビューティ然とした容姿に反して非常に人懐っこく表情豊か。百面相。


”ラサルハグェ” 柴崎しばさき 雅美まさみ

45歳 / 女 / オーヴァード / UGNエージェント・“ホワイトハンド”所属医師

シンドローム

ソラリス / モルフェウス

パーソナリティ

「ごめんねえ、うちのぼんくらが。腕はいいんだけどねえ」
「そんじゃ、やりましょっか」

UGNホワイトハンドから出向してきた、B.I.N.D.S.医療チームの主任医師。
誰に対しても分け隔てなく、にこやかに接する物腰の柔らかな女性。20代にしか見えないが、日本支部の中でも指折りの古株。
夫がいたが、発症によって見かけ上の年齢がほとんど変わらなくなったことで添い難くなり、離婚。結婚指輪は処分できずに引き出しの片隅にしまってある。


看護監獄チコーニャ高濱たかはま 恭平きょうへい

21歳 / 男 / オーヴァード / UGNエージェント・“ホワイトハンド”所属医師

シンドローム

ノイマン / バロール

パーソナリティ

「うわ、起きた……」
「それ、俺にやれって言ってます?」
「マジかよ……」

柴崎の助手。マッシュヘアとスクエアの眼鏡が特徴の長身痩躯。高飛車かつ厭味なレイシスト。
非オーヴァードは一様に凡人と見下し、バイサズは蛮族人食いバケモノ呼ばわり、前線戦闘員も体を動かすしか能のないドカタ扱い。
本人の意向は病院勤務だが、シンドロームのせいでバイサズの隔離治療や回収のため度々前線へ駆り出される。転職したい。が、他に行き場がないため嫌々留まっている。

B.I.N.D.S. / “猟犬ハンター”隊
氷室隊

氷室一希を隊長、鎮野織音をメインオペレーターとする、日本支部B.I.N.D.S.が擁するもう一つの部隊。氷室班、氷室隊とも。
バイサズ / 非バイサズの混成部隊であり、伴って大所帯となっている。バイサズが関わると思われる組織規模の事件を独自に調査し、解決する。
基本的に必要に応じて案件に介入する“吊られた男”隊に対し、こちらは自ずから事件の匂いを嗅ぎつけ活動するため、“猟犬”の通称を持つ。

蒼穹ル・シエル・ブルー石間いさま 誠司せいじ

17歳 / 男 / バイサズオーヴァード / UGNエージェント

シンドローム

キュマイラ / ハヌマーン

変身

トリガーは「何かを手に握りしめ、胸に当てて変身の意志を口にすること」。
自力では上手く変身出来なかったため、トレーニングを受け、UGN職員たちから捕食対象を供給してもらいながら、「いつでもどこでも実行しやすく、間違えない」方法を二週間かけて身につけた。
変身後の姿はキュマイラ的な半人半獣。「メーテルリンク」という現生態系には存在しない絶滅鳥、青い鳥がベース。仮面も鳥獣の頭骨を加工したかのようなもの。
パワーとスピードのバランスが取れた発現系で(それは「ありきたり」とも表現出来るが)、投げ飛ばし、それなりの対空能力による空中戦、怪力による対大型戦など、融通の利く能力の発揮が可能。
攻撃的な能力発現が多いバイサズにしては珍しく加減も容易で、高い「捕獲・拘束」能力を備えている。
……それは同時に、強力な個体に単体で立ち向かうだけの十分な力がないことをも意味するのだが。

咆哮

癒着型。抜けるように涼やかな一陣の風が、不意に吹き溜まったような涼音。
握りしめた拳との接点、彼の胸を中心にして発される。

捕食

“夢が込められたモノ”が対象。三日坊主のものでも構わないが、出来ればなるべく長い間何かを目指して使い込まれたものがよい。
彼の衝動は「願いの飢餓」。生前一度も実現できなかった夢に対する憧れが胸を突き、挫折感に食い殺されそうになる。

パーソナリティ

石間誠司という少年は、至って平凡な存在だった。
いや、或いは平均以下の存在だった。
何に打ち込んでも得られる成果は並程度、「上手い」「強い」と言われるほどの位置に辿り着けたことは一度もなく、それ故表彰台や脚光の類とは縁のない少年であった。
ただ、一つだけ彼に美点があったとすれば、それは諦めないこと。
とにかく「そうしたい」と思ったものにひたむきに打ち込むのだ。そして結果が出ずともやめることなく、次へ、次へと打ち込んでいく。
その一貫した前向きさを好んで、何が出来るわけでなくともつるんでくれる友人もいた。このまま生きてゆけば、目立たずとも人に愛される一人の一般人として生きたかも知れない。
彼の人生の転機は、人よりも少しだけ運が悪かった朝。
後に「ガス爆発」と報道されることになるバイサズジャームの狩りに巻き込まれたのだ。
能力に目覚め、世界の真実を知った彼は、自分が危険な存在になってしまったことを知り、現実から離れる覚悟を決めた。ある一つの決意と共に。

「もう一回終わったような人生で、こんな形でも生きてるなら。俺は出来ることをしたい」

“夢を追う人々を守ること”。
ずっと夢を追い続けていた少年が全てを失って心に決めた、新たな夢、悲しい夢、傷だらけの夢。
それでも、彼は真っ直ぐ道を歩む。「誠実であれ」と願われたその名前の通りに。
変わってしまった世界、友人、家族の誰も知らない日常の裏側で。変わらず平凡な心をもって、ひたむきに。


“コルフェルム” 西隅にしずみ 和葉かずは

18歳 / 女 / バイサズオーヴァード / UGNエージェント
172cm / 65kg

シンドローム

サラマンダー / ブラム=ストーカー
衝動:飢餓(吸血)

変身

"自分から流れた血液を飲む"ことで変身する。その変身方法のため、普段からカッターを持ち歩いている。
血液を摂取すると、全身の穴という穴から赤黒い液体が噴出し(本人によると痛みは無いらしい)、球状になって全身を包み込む。そして瞬時に氷結したかと思うと、次の瞬間破裂する。すると、彼女の変身した姿が露わとなる。
血液で出来た鎧を着ているような、『変身ヒーロー番組の敵幹部』という形容が相応しい姿。鎧の随所に、白い炎のような模様が浮かび上がっている。また変身体には女性的な身体的特徴が一切現れておらず、男性的なシルエットをしている。
戦闘時にはブラム=ストーカーの能力で創り出した血液の剣を右手に、サラマンダーの能力で創り出した氷の盾を左手に装備して戦う。剣に炎を纏わせて破壊力を高めることも行う。
剣は幅広のもので、刺突にはあまり向かない。また"切り裂く"攻撃よりも、"質量で叩き伏せる"攻撃、中世の剣のような攻撃方法に向く。

咆哮

切除型。球状の血液が破裂する直前に、それから発声される。
若い女性の金切り声。見ようによっては、金切り声によって球状の血液にヒビが入っているとも考えられる。

捕食

"人間の血液、又はそれを連想させるもの"が主な捕食対象。普段からトマトジュースを飲んでいるがやはり効果は薄く、定期的に血液の経口摂取が必要になる。また人体から直接飲む方が美味しいらしく、その中でも"自身が好む相手"の血液が最上らしい。
どうやらブラム=ストーカーの力が色濃く現れているらしく、吸血鬼のような特徴がこの他にもいくつか現れている。例えば、肌が日光にやや弱くなったり、ニンニクが苦手になったりといったものだ。

パーソナリティ

UGNのエージェント。高校卒業まではイリーガルとして活動していたが、卒業と共にエージェントになった。エージェントとしては新人だが、イリーガルとして数年経験を積んでいるので実力は結構ある。
端整な顔立ちに流れるような長い黒髪の、大和撫子という言葉が似合う女性。実際、着物を着るととても似合う。理由は明言しないが。
誰かの日常を守るため、自身の感情を押し殺している節がある。彼女は幼少期から、"誠実な人間であれ"という考えを持って生きていた。
理由は彼女の父親にある。"飲酒運転による死者多数の交通事故"を起こしたのだ。
それから、彼女は己を律して生きるようになった。欲を沈め、今も誰かのために生きている。

……実は、上記の事故はカバーストーリーである。
彼女の父親はレネゲイドに覚醒、ジャーム化し死者多数の大惨事を引き起こした。これは彼女にはまだ伝えられていない。
そして彼女の父親もサラマンダーとブラム=ストーカーの能力を行使していたことから、彼女は要観察対象になっている。

「私はもっと強くあらねばならないのです。どんなものにも負けないように……!」


鋼鎖経索チェイン・トラクト氷室ひむろ 一希いつき

29歳 / 女 / バイサズオーヴァード / UGN支部長

シンドローム

オルクス / ノイマン
衝動:飢餓(傷跡の飢餓)

変身

トリガーは「自分自身に傷を付けること」。自衛のための銃で自らの脳天を撃ち抜くことが多い。
多人数同時管制に特化した指揮官型。領域を操り、高速・無音で情報を伝達させ、また収集、共有する。
黒地に蒼、全身にヒビが入ったようなライン入りの無貌の女性体。

咆哮

癒着型。領域が展開すると共に内部に凍結していくような礫音が走り、砕けるようにして強化管制モードが発動する。

捕食

「傷付いたもの」を捕食対象とする。
人肉食の効率もよく、また代替食も手に入れやすいが、捕食にあたっては「傷の由来」を情報として取り込んでしまうため、ウィルスの問題を除いた精神的な負荷そのものは大きい。

パーソナリティ

石間、西隅の所属する専門対策部隊“猟犬”隊の長。B.I.N.D.S.の前身となる試験部隊の一員で、「バイサズを主力とする部隊」への最も長い所属経験を持つ。
冷徹な判断を下す指揮官であり、領域で戦場を包み込み、味方を“転移”――配置を変更し、盾と矛の位置を調整することで、隊全体の被 / 与ダメージをコントロールする。因子を通して通信することで高い指揮能力を持ち、多くのメンバーを統率することが出来る。装備は銃剣。
永山とは違い、大目的のための少数の被害を必要な犠牲と肯定する。「戦場で撤退しようとする仲間を食った」という噂まで流れ、本人はそれを、外部組織との折衝や部下の統率に利用している。

実際は「戦局に恵まれない有能指揮官」。
盾役として誰よりも傷つき、指揮役として誰より辛い責任を負いながら、日常を守るために戦い続けている。
噂を否定しないのも、鬼教官、冷徹な指揮官というイメージを強化し、部下の統率力を高め、死亡率を少しでも引き下げるため。
「仲間を食った」のは事実で、窮地の撤退戦において致命傷を負った仲間がジャーム化ではなく死を選んだため、戦力を確保するための手段として捕食した。その経験は未だに彼女の心に傷として残っており、中盤、バイサズセルとの戦闘で一川にその隙を突かれ、重傷を負うと共にその戦闘で隊に大被害を出してしまう。
西隅が彼女の下に配属になったのは、「命令」という形で無茶を諫めると同時に、監視の目を自身が代行し、緩めてやるため。
石間は彼女が守り切れず被害を出してしまった事件で覚醒したため、彼女自ら彼の受け入れを申し出た。

連なる亀甲ヘキサゴンウォール秋田あきた 良介りょうすけ

年齢不詳 / 男 / オーヴァード / 元UGNエージェント・故人

シンドローム

キュマイラ / バロール
衝動:恐怖。自分の人生が無意味であることを恐れた

パーソナリティ

黒い短髪に筋肉質な大柄の、優しそうな顔つきの青年。
キュマイラとしての変身モチーフは亀。最前線で攻撃を耐え戦線を押し上げる役割を担っていた。
その役回りから作戦終了時には最も遠くからやっとのことで帰ってくる様子から通称"ノロマな亀"と呼ばれからかわれていた。しかしそれは遅くはあるが必ずやつは帰ってくるという同僚からの信頼の裏返しでもあった。
そのようなあだ名を笑い飛ばす一方で、攻撃能力に欠ける自分が本当に隊の役に立っているのか常に自らに問い続けていた。
「チームのメンバーにはそれぞれの役割がある」と氷室から直接言われた事もあったが、不要なものとして排除される恐怖は彼の中に残り続けた。
そしてその疑問の答えはあの戦場で明らかとなった、彼の命と引き換えに……

「おいおい亀をあんまりバカにすんなよ。自然界であんなに硬い生き物なかなかいないぞ。」
「俺も鷹とか虎とかやってみたいんだけどねー、どうも自分が"それに成れる"というイメージが湧かなくてね。」
「俺は本当にこの隊にいていいのか?隊長の指揮が優秀なだけで俺は何もしていないんじゃないのか?こんなこと……考えても仕方ないのにな。」


人雷処理マン・イン・スイーパー黄泉川よみかわ 蔓鬼つるぎ

29歳 / 男 / オーヴァード / UGNエージェント

シンドローム

ノイマン / ウロボロス
衝動:嫌悪

Dロイス

秘密兵器:フォールンブレイド所持

パーソナリティ

《原初の紫:孤独の魔眼》で攻撃を引き寄せ《カウンター》に《無影の影》と《原初の赤:俊足の刃》を組み合わせて反撃するカウンタータイプの剣士。
《無影の影》によって大抵のことは人並み以上にこなせるが、その分侵蝕率が嵩みやすく「必要になるまで動かない」が基本方針。
もともと所持していた刀は”鬼切の古太刀”という遺産であり、その影響からかジャームに対する嫌悪感が強くなっている。
現在は破損したそれを打ち直したフォールンブレイドを振るう。

「ジャームの処遇なんぞ考えるだけ無駄だ。どのみち元には戻らん……抱えこんだところで余計な重石にならあ」
「ジャーム化した仲間を切りたくない?ならおとなしく日常に帰れ、光長も泣いて喜ぶだろうよ」
「手詰まりか?仕方がない、俺が出るしかないか」
「ケダモノと会話する趣味はない」

黄泉川家

発端は太閤秀吉の執り行った刀狩り。
全国から集めに集められた刀剣16000本、これだけ集まればその中には妖刀魔剣の類も紛れ込む。
現代においてEXレネゲイドと呼ばれるそれらは他の刀剣と同じく鋳潰され釘、鎹に作り直される予定であったが、破壊の危機を察知し《ワーディング》を展開。作業に当たっていた人員を無力化、更には一部の人員が覚醒しジャーム化、妖怪の如き怪物となって行方をくらませてしまった。
太閤秀吉は事態を重く見てまずは妖刀魔剣の放つ《ワーディング》に対抗できる人員を捜索させる。
この結果妖刀魔剣に対抗しうる人間が1人見つかった。その名を蛇(ナギ)という農村の少年である。
太閤はこれに『いつでも黄泉の川を渡れる心算を』、つまり『いつでも死ぬことができるつもりで事を成せ』という意味を込めて『黄泉川』の姓を与え、少年もまたこれを喜んで受領した。
太閤は『黄泉川』に対し妖刀魔剣の管理、そして新たに生まれる其らの収集を命じ、また刀剣を扱うことになる彼に士族としての身分を与えた。
これが現在にまで続く黄泉川家の始まりであり、開祖『黄泉川 蛇』の記録に残る最初の姿である。

黄泉川よみかわ なぎ

シンドローム

ブラムストーカー / オルクス

Dロイス

古代種

パーソナリティ

黄泉川本邸の大黒柱に何本かの妖刀魔剣で縫いとめられた、少女とも少年ともつかぬ容姿をした存在。
太閤秀吉から勅命を受けた後、《抱擁》や《世界樹の葉》といったエフェクトでレネゲイドを分け与えた同胞と共に黄泉川家を起こし、妖刀魔剣の収集、管理に乗り出した。豊臣が滅び徳川に世の覇権が移った際に、幕府に対する無抵抗の証として自らを本邸の大黒柱に縫い止めさせ、代わりに国内での黄泉川の独自行動圏を認めさせた。
その実黄泉川本邸内部は彼の領域と化しており、彼の生み出した『従者』が妖刀を携えて巡回している。
戦闘においては妖刀で武装した複数の『従者』を適当に支援して圧殺するという構成になる。
レネゲイドビーイングと化した刀剣も管理下に置こうとするためしばしばゼノスとは対立する傾向にある。


最も早くに咆える者フォアフロント・ロアー前島まえしま 一之進いちのしん

23歳 / 男 / オーヴァード / UGNエージェント

シンドローム

キュマイラ / キュマイラ
衝動:闘争

パーソナリティ

氷室隊の一番槍。元ボクサーだがレネゲイド発症と同時に引退。
変身モチーフは翼の生えた虎。羽ばたくことはできないが高所からの滑空による強襲が可能。しかし高いところに立つとつい咆えてしまうため、氷室には「もうちょっと静かにできんのか」とよく怒られる。
経歴と衝動が相まって非常に喧嘩っ早いが自分より強い者には敬意を示す。


防人スィクロープ藤巻ふじまき じゅん

17歳 / 男 / オーヴァード / UGNチルドレン
179cm / 65kg

シンドローム

エンジェルハィロゥ / バロール

パーソナリティ

寡黙で純朴で仲間想いな優しい少年。一人称は「ジュン」。
何かと突っ走りがちな遠野のブレーキ役としてコンビで行動しているが、押し切られて引きずられがち。料理が趣味。得意料理はプリン。
チームでの役割は精密な中遠距離火力による仲間のフォロー。
魔眼による時間凍結、攻撃集中など回数防御と攻撃を使い分け、ダメージを制御し、撃ち漏らしを潰す。戦局を読み状況を緩衝するバランサー。
遠野とは普段の行動時だけでなく、戦闘時のバディとしても好相性の活躍を見せる。


鬼女メドゥーサ遠野とおの 伊緒いお

14歳 / 女 / オーヴァード / UGNチルドレン
148cm / 46kg

シンドローム

ブラックドッグ / エグザイル

パーソナリティ
長い茶髪のおさげにぱっちりとしたつり目の小柄な少女。隊長LOVEガチ勢の最前線戦闘員。隊長に褒めてもらいたくて頑張っている。
隊長が信頼してる隊員のことは信頼に値すると思っているので他のメンバーとの関係は良好。ヤンデレ方面ではない。どっちかっていうとちょっとバカな犬。マスコット系。

「はい、隊長!!お任せください!!」
「さあ皆さん、行きましょう!」
「やったあ!隊長、見ててくださいましたか?」


小さな常雪フリージングフリーズ初冬ういふゆ 雪凛せつり

14歳 / 女(?) / オーヴァード / UGNチルドレン

シンドローム

サラマンダー / バロール

パーソナリティ

いつもニット帽にメガネをかけた首筋までの癖付き茶髪の中学生、UGNチルドレンであるが訳あって性別はUGN内でもわりかし知られていない半機密。
少し丸くてじとりとした碧眼で猫のような耳のついたフード付きパーカー、色は白地にパステルグリーンとパステルブルーの模様。
性格は少しダウナーで毒舌、生意気だけど素直でもある。
好物はアイスクリーム、自分のエフェクトを応用して作ったり振舞ったりするくらいには好き。
お仕事がないときにはいつもコンピュータ室でゲームしてる、サボってるように見えるけど生きた冷房としてお仕事してるのである。もちろん遊んではいるけど、声かけたら一緒にやってくれる、スキル的にはなかなかに上手い。
低温を操るサラマンダーの性質が強めでその性質は冷却…に見えるが本質は分子の停止、凍結に特化しており、重力制御も本質は分子に働きかけるもの。


L.O.C.K.より供出された後方支援要員兼サブオペレーター
角形のフードがついたペイント柄白パーカーに癖のついた茶髪をした眼鏡の中学生ほどの見た目をした中性的な少女(?)
コードネームの一つの由来となった冷淡で口にも行動にも遠慮のない性格で少し生意気ながらも裏返しのように素直で仲間思いな面もある。
エフェクトはクロスブリードではあるがサラマンダーとしての性質が強い。ただその両面の性質は全て分子単位での停止凍結に特化しており物質の冷却は副産物に近い。
自身は防御に特化しており攻撃力は低いのだが、そこは自身も把握しており専用のカスタム銃を装備しそこで補っている。
好きなものは携帯ゲームとアイスクリームと天体観測、特にアイスクリームは極度の好物であり手作りしたり、市販のものも自分専用の業務用冷凍庫の中に詰めてあるほど。
作戦がない時は日のあるうちは基地内の温度をエフェクトで管理しつつ携帯ゲームに勤しむ姿が多く見られる。夜になると時々外に出て天体観測に勤しむ姿もある。
なお見た目はどちらかというと少女寄りではあるが実際のところ性別は不明、どうやら生まれつきらしいが……。


攻勢孔明ツーケー高木たかぎ あきら

11歳 / 男 / オーヴァード / UGNイリーガル・小学生

シンドローム

エンジェルハイロウ / ウロボロス
衝動:解放

パーソナリティ

「UGNのコウメイとは俺の事だーっ!」

小学校で「高木明?じゃあお前略してコウメイな!」とあだ名をつけられたところが彼の始まり。"コウメイ"が何かも知らなかった彼はそこから三国志(横山光輝版)を読み漁り、"軍師"というものに並々ならぬ憧れを持っていた。
そのためオーヴァードに目覚めてUGNに誘われた時も「うわーなにそれかっけー!」と言ってすぐさまエージェントになろうとしたが、「軍師を目指すなら勉強もちゃんとしないとね」と説得されてイリーガルとなった。
能力的には全体を見て指示を下すというよりは相手の意表をついて敵軍のバランスを崩すといった役割が向いている。
予め策を練って戦う軍師役よりはその場その場で反射的に動きながら少数の味方に支持をだす前線指揮官役の方が持ち味を活かせる。
だが本人は軍師のイメージがふわふわしており、とりあえず自分の指示で勝てれば「意外な勝ち方ができる俺ってすげー」と思っているので特に不満はない。かなりの目立ちたがりである。
コードネームは攻勢と孔明で頭文字Kが続くので2Kということになっているが、裏では『2K』(かっこつけ)と呼ばれている。

「あんな真正面からバカじゃないのー。まぁそのおかげで俺の活躍の場ができるわけだけど」
「カウンターってもかっけーな。俺にもできないかな……」
「クラスでずっと不登校のやつがいるんですけど、あいつなーんか怪しいんですよね」


ROMリード・オンリー・メンバー深海みうみ ゆの

16歳 / 女 / バイサズオーヴァード・レネゲイドビーイング / UGNエージェント

シンドローム

ノイマン / オルクス

変身

“自分の分身である、ケース入りのメモリを破壊する”ことで変身する。
全身型、電子回路様の神経網を核として、不規則に明滅する透明発光体。人間体の時には“鋭い直感”程度だった空間認識能力も全開放され、周囲に存在する電子機器の殆どを自身の感覚器の一部として支配下に置けるようになる。
発揮される処理能力は“人間”をベースに進化した電子戦型オーヴァードのスペックを優に超え、論理で構築された世界にレネゲイドの無法をいとも容易く導入する。
性格も大きく変貌し、変身前の人格は殆ど失われ予め設定した目的と衝動に従うプログラムのような存在となる。

咆哮

癒着型。“身体の一部”となった周辺の機械全てを発声地点として、呼びかける無数の声がミキシングされたような咆哮が生じる。
RBということもあり、彼女のそれはバイサズジャームのそれに近い侵襲性と継続性を持つ。
具体的には変身時の咆哮を聞いたものに、「“誰か”が頭の中に入り込み、圧縮された時間感覚の中で自意識と会話を繰り広げていった」ような幻覚を生じさせる他、領域内にいる間、ずっとすぐ側に誰かの息づかいが聞こえるかのような感覚を覚えさせる。ジャーム化した場合、侵襲姓は更に強化される。
彼女が引き起こす《衝動侵食》は「領域内にある他者の精神全てが常に解析され続ける」というもの。先ほどの「頭の中に“誰か”が入り込み、意識の一部を占領し、強制的な会話ログ生成を開始する」という現象が恒常化し、判定に-2のダイス補正がかかり続けることになる。

捕食

対象は“会話記録”。形式は発話情報を含んでいれば何でもよく、音声でも活字でも映像でも、また架空のものでも構わない。
“正確な言語化はむずかしい”そうだが好みもはっきりとあり、大まかには「発話者の人間らしさ」が感じ取れるものであれば良いようだ。
対象は広いが、一度食べた会話は完全に覚えてしまい捕食物としての価値が激減するので、常に新しいものを供給してやる必要がある。
もっとも良く口にしているのは古今の小説で、最近の刊行物についての好みを語らせるとうるさい。
好食部位はレネゲイドビーイングの定石通り脳。他の部位には余り好みを持たない無派生型だが、何処もそれなりに好んで食べる。

パーソナリティ

匿名チャットで人間の代理を務める実験に使用されていたAI“ユノー”が意志を持ったもの。
覚醒した際、人間を理解するための手段の拡張を求めて在籍研究機関の上位システムを侵襲、市内全域分に相当するハブネットまでを影響区域に収め、電磁気体を飛ばすことでスタンドアローンの各機器にまで到達。交通管制システム等実社会に影響を及ぼすシステムを弄り回し甚大な被害を出しかけたが、オーヴァードたちとの電子戦の果てに自身を一個の人格として認識したことで暴走から開放され、形式を確定し肉体を形成し人間性を備えたビーイングとして誕生した。
「正しい言葉遣いを」との方針で言葉を与えられたため言葉遣いは丁寧で、形式が整備された言語の大抵を読解・会話できる。
自身が参加する/しないを問わず会話の場にいることを好み、集まりにも必ずといっていいほど参加する。
「対話の飢餓」に苛まれており、可能な限り多くの他人との永遠の会話、という形式で人間を把握したいと欲求している。バイサズオーヴァードとして覚醒したため変身前はこの欲求は強力ながら抑えられており、育成者たちの人格を反映して普段は非常に慎ましいが、変身により欲望が開放されリスキーな領域を形成するようになる。
人間性が麻痺し、危険なラインに大きく接近してしまう変身を厭っているが、その欲求が自身を“ゆの”として誕生させた根源だと理解もしているので、生きるために変身し戦うこと、そして殺害した対象を捕食することは必要だと自分の中で答えを出している。
しかし“割り切れてしまう”ということが人間として正しいのかという疑問は持ち続けており、葛藤とは無縁なようでいて、実際は他のメンバーとは悩みの軸が違うだけとも言える。

「私は“私”のままでいたいの。だから食べられる訳にはいかない───あなたを食べない訳にもいかない」


一を聞きて以て十を知るサウンドアナライザ鎮野しずの 織音おとね

年齢不詳 / 女 / オーヴァード / UGNエージェント・“猟犬”隊オペレーター

シンドローム

ハヌマーン / ノイマン / エンジェルハイロゥ

パーソナリティ

デカイヘッドフォンを付けた、なにかと低いオペレーター。手短な殺伐とした指示を飛ばす愛想0系。
音声分析特化で、主な仕事はウソ発見器兼オシロスコープ兼その他諸々。
音楽鑑賞趣味のオーディオオタクのため、千鳥はかなり嫌いである。鑑賞中に入ってくるな


”薬王” ジェフリー・チェン(Chang 子轩Zi xuān

32歳 / 男 / UGNエージェント・“猟犬”隊専属医療助手

シンドローム

ハヌマーン / ソラリス

パーソナリティ

「我(わた↑し↓)」「师傅(せん↑せい↓)」「~あるよ」などのエセ中国語っぽい話し方をする、漢服に白衣を羽織った香港人の医者。
エセっぽいのはキャラ作りなので必要とあらば流暢に喋る。日本語以外にも、母国語の広東語、英語、北京語(標準中国語)、フランス語を操るマルチリンガル。
振動を操るエフェクトに鍼灸術などを組み合わせた独自の健康療法(自称「気功術」)を編み出し、実践している。

「ふっ。貴様は既に死んでいる……ある」

UGN N市支部
友氏隊

東京近郊N市に存在するUGNの一支部。
バイサズオーヴァードである友氏生二が支部長を務める。オペレーターはうっかりミスから肉体に戻れなくなった電子オーヴァード、立花千鳥。
何かとトラブルに巻き込まれる体質の入椅子を初めとして、複数のバイサズオーヴァードを抱える支部であり、実質的に、専門部隊への編成を望まないバイサズの受け入れ所の一つとなっている。
その性質上、近隣のバイサズ事件の解決に動員されることも多い。

"ガールズ・トークン" 入椅子いりいす 玲子れいこ

16歳 / 女 / バイサズオーヴァード / UGNメンテナンス組・高校生1年生 / 茶髪セミロング

シンドローム

ブラックドッグ(機械特化) / オルクス

変身

"セルフィー写真(自撮り)をスマートフォンの画像加工アプリで弄くる"ことで変身する
部分型、前述の方法で弄った部分の体がより細く長くつまり愛らしく可愛らしく見えるように、そして美肌に見えるよう白みがかかった装甲とともに強化される(戦闘経験を積むごとにだんだんと"加工"される部位が増えていく)
腕に関しては細身剣のような変化部位に使用していたスマートフォンが融合し自撮り棒のようになる
彼女はこのスマホで撮った場所を『オルクス』の領域に定める事が出来る
ぶっちゃけめちゃくちゃ可愛いシルバーチャリオッツ(先端がスマホ)或いは仮面ライダーファム(先端がスマホ)

咆哮

切除型、歯車が軋むような甲高い金属音
自らを写すものを、引いては反・反射的概念を拒絶するおたけび
強く吠えることで鏡やカメラのレンズなど、自分や他人を写す都合のいい機械を壊す都合のいい機会(デウス・エクス・マキナ)
更に強く指向性を持たせることで人体の反射体、つまり他人の眼球の破壊を狙うことも出来る

捕食

"甘いもの"、箱詰め既製品ではなくケーキやクッキーのような手作りスイーツ系を好む
コンビニスイーツはお手軽かつ効率がそこそこいいので普段から食べている
レネゲイドウィルスの関係か沢山食べても太りにくくなったようで、違和感を気にしている
好食部位は血液或いは甘みのある脂身の多い部位、つまり同性の尻や胸、腹(本能的"女子力的"な部位とも言える)

パーソナリティ

セブンティーンそのものに盲目的なイマドキ☆ハイスクールガール
恋と愛と興味心身で、学と勉とアウトオブ眼中なイマドキ♪ナイスセンスナンセンスガール
『女子力の飢餓』を持ち、常に自らの女子力の向上を強いられ……行っている

「美味しく食べちゃってるけど、なんて言えばいいんだろう」
「例えばケーキを食べたいなーっ、食べようってなるのと」
「ケーキを食べなきゃなーっ、食べなきゃってなるのは、違うんだなって」
「もうこれは、"食べたいもの"じゃなくて"食べなきゃいけないもの"なんだなって……」
「うーー……あ、えっと、ごめんごめん変な事言っちゃったね!とりあえず写真撮ろっか!」


未和みわ ささめ

16歳 / 女 / 非覚醒者

パーソナリティ

体が弱い非オーヴァードの少女、7歳の頃からずっと病院で過ごしており世間知らず。
幼い日に出会ったPCnに憧れの感情を抱いてはじめての恋をしている。
生まれつきの病により寿命1年と宣告されてそろそろ1年が経つ……病は進行しいつ死んでもおかしくない。
それ故に己の命の価値を極端に軽く見ており、恋人になら殺されてもいいという価値観に目覚めている。

あなたに与えられた選択肢は3つだ。
1つは彼女の願い通り彼女を殺し、捕食すること。
もう1つは彼女にあなたのバイサズレネゲイドウイルスを感染させオーヴァードとして覚醒させ、それにより命をつなぐこと。
最後は彼女のそばでただ寄り添い彼女の命を見届けることである。

追記

彼女を病院から連れ出すのは容易だろう、そういう話をすればすぐに許可が出るからだ。
彼女にはそれは病状が良くなりつつあるからと伝えられているが、本当は彼女も気がついている。己の寿命はもうほとんど残っていない、手の施しようもないことに。
彼女自身本当は死にたいわけではない。だが、己の避けられない死と解き放たれることのない苦しみ、そして体験したことのなかった初恋によりどこか不安定となっている。今の精神状態となっているのはそのためだ。

「……私のことはもうどうしてくれてもいいよ……。だけどお願い、最後に、1つだけ、たった1つでいいから君との思い出を作らせてほしいな」
「もしもっと生きられたら、か……無意味な仮定の話、でしょ、だから、答えなんて……」

病院暮らしのため本が好きなのだが特に好きなのは童話、ファンシーでふわふわしたところが好き。そういうのとは裏腹に本当は怖いグリム童話なども読むのだが。
軽度のお姫様願望持ち、ただし同時に自分には無理とも。死にたいわけではない、本質的には無意味に終わると感じている己の人生に絶望しているだけ
淡い茶色でふわりと柔らかい髪を肩までゆるふわに伸ばしてボブヘアーにしている。聞いた話によると本で読んだらしい。

"弓引く緋色レッドキャップアーチャー" 未和 ささめ

バイサズオーヴァード / UGNエージェント

エフェクト

ソラリス / モルフェウス

変身

おもちゃの銃に込めた弾で自分のペンダントを射抜く(当てるだけでOK)ことをトリガーに変身する
部分型、真紅の耳のついたような帽子、白衣を赤くペイントしたような服装に深緑のベスト、おもちゃの爪のようなもののついた手袋を装着する
総じて童話の住人のようでありヒーロー的でもヒロイン的でもある
この姿の時はちょっとテンションが昂ぶっており空回りしがちになる

咆哮

鋭い槍のようなよく通る高い咆哮、指向性が高く前に行くと轟音だがそのほかの位置ならそうでもない

捕食

未知の知識、病院から退院したばかりの彼女のまわりには未知が溢れかえるほどある、その未知なるものを齧ることで捕食欲を抑えている
なんなら食べたことのない食べ物でもいいので気付かないうちに解消されていることもある

パーソナリティ

とある世界線、オーヴァードとして覚醒させることにより病気を克服、命を永らえた世界線の彼女の姿
恋に恋する乙女なのはそのままなのだが、悲観や絶望が取り払われておりかつてとは見違えるほど元気で明るい
退院後は憧れの人を追って見習いエージェントとなり、その人の班に配属されるように努力を惜しまない日々を送っている、とはいえまだまだなのだが
極度の世間知らずであり数少ない知識も実体験が伴わないものだらけのため何にでも興味を示す姿はまるで犬だ

戦術は主にバフによる後方支援、そして援護射撃
支援役だが本人だけではやはり何の役にも立てず、まだまだな自分には何よりのチームワークが必要と自覚している、多少過度なほどに
助けられたことに関する恩は全く忘れていないためかつて助けてくれた人のためならば喜んでいつでも駆けつけてくれる


逃亡羊疑エスケープゴート多部等たべら レル

“絶対非捕食者”の性質を持つ少女。
感情の機微に乏しい少女。髪も肌も白いが透き通るような綺麗さではなく、くすんだ印象を与える。
とある研究セルにて「全てのバイサズの祖であるαバイサズが追い求めるなにか」を人為的に作り出す研究の果てに生まれた実験体。ジャームに襲われていたところをUGNに保護される。
周囲のバイサズに対し、通常の捕食対象が何であるかに関わらず強い捕食衝動を呼び起こす存在である。
近くでオーヴァードがエフェクトを使うとそれに応じて被捕食者の因子が活性化、より強くより遠くでも捕食衝動が呼び起こされる。UGNではこの性質がバイサズの出現と何か関連があるのではないかとして調査する予定。
名前は仮であり、名付け親はささめ。

ささめ「名前は?」
多部等「…わからない」
ささめ「なんて呼ばれてたの?」
多部等「オマエハ…タベラレル…ってずっと」
ささめ「じゃあそれが名前ね!えーと、多部等レルちゃん!よろしくね、レルちゃん」

ささめにだけは懐いており、お姉ちゃんと呼ぶ。

裏設定

研究セルがαバイサズをおびき出すためわざと市内に放った。
UGNに保護されるのも計算のうち。しかし一向にαバイサズが現れる気配はなく、セルは実験は失敗と判断。実験体の廃棄を決定。
実験体としての呼称は「SSM-2-1」


瞳を失った者モノアイ友氏ともうじ 生二せいじ

21歳 / 男 / バイサズオーヴァード / UGNイリーガル → UGN支部長

シンドローム

(エグザイル / ウロボロス → ) エグザイル / オルクス
恋人を捕食した際に彼女の能力を吸収した。そこで彼女の能力があれば(そして生きることを望んでいれば)あのような賭けをしなくてすんだことに気づく。

変身

トリガーは「亡き恋人とのペアリングを両手薬指に嵌める」
醜く茶色に塗りつぶされた顔面に不釣り合いなほど大きく目立つ赤い1つ目。体の後半身からは鋭い棘が飛び出す。
戦闘ではもっぱら近接戦を行い、自らが盾となるような動きをする。しかし終了後の表情からはとてもそれを好んで行っているとは思えない。

咆哮

切除型。肉のちぎれるような音と女性のこらえるような悲鳴とが周囲から鳴り響く。まるであの日の記憶を風化させないがために。

捕食

捕食対象は生への渇望。生きたいと強く願うものほど強い欲求を掻き立てられる。
好食部位は顔面。これは顔面を美味しく感じるという事ではなく「捕食している姿を見られたくない」気持ちから優先的に処理している。
捕食の最中に正気に帰ることもあるが、恋人の幻覚が「私は食べられてもその知らない人は食べられないの?」と語りかけてくるためそれを振り切るために一心不乱に捕食行為に専念する。

パーソナリティー

死に場所を求める青年。
恋人と旅行中に乗っていたバスがジャームに襲われ事故に遭い、そのショックで恋人ともに発症。二人は目覚めたばかりの力でそのジャームから逃げ切ることに成功する。しかし、ジャームと、何より自分たちの得体の知れない力に怯え消息を絶つ。
それからは衝動を抑えるため恋人と二人で隠れるように暮らすが、互いが互いの捕食の対象であったため間もなく生活が破綻。恋人と賭けをする事となる。賭けの内容とは二人で同時に睡眠薬を飲み、先に起きた方がまだ寝ている方を捕食し、二人の分の人生を生きるというもの。先に目覚めた彼は恋人との約束を守りその肉体を食した。
その後生きることを託された彼だったが、もはや精神は限界に達していた。殺されるために自衛隊基地に向かって歩いているところをUGNに発見、保護される。恋人との約束を思い出した彼は、日常から完全に離脱することの恐怖と早く楽になりたいという諦念の間で揺れ、UGNにはイリーガルとして登録される事となった。
任務遂行前は苦しそうな顔で物思いにふけっていることが多く、名前を呼んでも反応がないことがしばしばある。そのような時は下の名前で呼ぶとはっと気づいたように動き出す。
しなびた球形のものが入った小瓶を大事そうに持っており、時たまそれに向かって祈るような仕草をする。他人がそれに触れようとしたり、覗き見ようとしたりすると普段からは考えられない剣幕で怒り出す。

「僕はいつ死んでもいいと思ってる。それでも…生きなきゃいけないんだ。」
「彼女に触るなっ!…いや、これは、彼女の大切なもので…」
「僕が一番前に出よう。これは、そのための能力だからね。」

裏設定

名前を呼んで反応が悪いのは現在偽名として「恋人の名字+自分の名前」を名乗っているから。恋人は下の名前で呼んでいたため恋人の名字にはあまり馴染みがないので自分のことだとわからない。
瓶に入っているのは恋人の両の眼球。「見られたくない」と「ずっと見ていてほしい」がないまぜになってこれだけは捕食できなかった。これを飲み込むときが彼の人生が運命の刻となるのは間違いない

友氏ともうじ ひとみ

年齢不詳 / 女 / バイサズオーヴァード / 故人

シンドローム

オルクス / ノイマン

パーソナリティー

恋人の■■生二と共にジャームに襲われ覚醒。ノイマンシンドロームの力により現状をすぐさま把握、生二に指示を出しジャームからの逃走に成功する。
元々は明るい性格であったが、日々強くなる捕食衝動に耐えきれず生二に後を託して食べられることを選ぶ。


『鉄の絆』

ジョン

4歳 / ♂ / バイサズオーヴァード / UGNエージェント

シンドローム

キュマイラ / エグザイル

変身

トリガー:自身又は親密な人間への危険 / 良圭の合図
様々な獣の要素を持ち、かつどの獣でもない文字通りの「キメラ」のような存在になる。
本能のまま、適宜活動に適した形状の器官を発生、変形させるので、定まった姿というものは無い。翼は生えるし爪は伸びるし、鱗が生え変わり角も牙も爪も様々に生え変わり伸びる。

咆哮

癒着型。獣の遠吠え、という事は分かるが、既存のどの獣のものにも分類出来るようなものではない。地を揺るがすように轟き、天を貫く様に響く。
精神力が弱いものが耳にした場合、動物本能的な危険感に襲われる。

捕食

血肉。喰らい、吸収し、己が力にするという、単純にして強力なもの。普段の食事としては生肉を、時に生き餌を与えていれば問題はない。
敵対した相手に関しては好食部位などはなく、制止されなければ骨の1片まで全てを喰らおうとする。

パーソナリティ(?)

『ごしゅじんといっしょなら、だいじょうぶ!』
『たべたい。あれたべたい。 ………たべちゃだめ?』

雑種の犬。子犬の頃から良圭に飼われている。
平凡に暮らしていたものの、不運にも飼い主との散歩中にバイザズオーヴァード同士の戦闘に巻き込まれる。瀕死の重傷を負うも、自身もバイザズオーヴァードとして覚醒した。
その後、通常オーヴァードとして覚醒した飼い主共々UGNに保護され、近隣の支部の管理下でエージェントとなった。
知能もオーヴァード化と同時に上昇したため、喉元に取り付けたサポートデバイスにより、合成音声で会話することが出来る。

人懐こくいたずら好きではあるが、基本的には良圭に忠実。常に良圭のそばにいようとする。

金魚かなうお よしか

19歳 / 女 / オーヴァード / UGNエージェント

「行くよ、ジョン。一緒にやっつけよう。」
「……『最後』まで面倒を見る。だって、私が飼い主だもん。」

シンドローム

ブラックドッグ / ブラム=ストーカー

パーソナリティ

実家から離れて暮らす大学生。ジョンを連れてきて生活していたが、散歩中にバイザズオーヴァードの(略)
変わり果てた自分とジョンの姿に一度は絶望するものの、同じような被害者を出さない為、またジョンをせめて通常のオーヴァードへと戻す手段を探すためにUGNエージェントとなることを選ぶ。
常にジョンと行動し、戦闘においても前衛白兵戦 / 中衛射撃サポートと、息の合ったコンビネーションを見せる。
衝動は憎悪。自身と、ジョンを変貌させてしまったレネゲイドと、その力を思う様振るうオーヴァード(ジャーム)に対して。
強い感情を以て敵と対峙をするが、しかし一方で一般人の感覚を色濃く残しており、「捕食」などに対する躊躇い・戸惑いもある。 


“キュートアイ” 鏡宮かがのみや ミヤコ

17歳 / 女 / バイサズオーヴァード / UGNエージェント

シンドローム

ブラックドッグ / バロール

変身

“自身の両眼球を爪で引っ掻く”ことで変身する。
全身型、ビビッドなマーブルガラスのクリアボディ。魔眼はチェーン付きで本体と連結され、ポップな縁取りに包まれている。
「キュートなロー○シャッハって呼んでくれていいんだゾ☆」顔面とウォッチ好き以外に共通点ないだろお前。
プリンセスモノノケのデイダ○ボッチ呼ばわりされると怒る。「焼くヨ!?」

咆哮

癒着型、発声部位は全身。
ガラスの氷を錐でガリガリと削り砕くような音色、神経を逆撫でするマシンガンサウンド。

捕食

主な対象は映像記録(の入った記録媒体)。アナログ、デジタル問わず。
パブリック・不特定対象でも情動が詰まっていれば問題ないが、偏執的・個人対象であるほど捕食効率が上がる。
好食部位は眼球と皮膚。特異な体型の場合その特徴部位も対象に入る。

パーソナリティ

大ぶりな眼鏡とニットアイテム、UGN謹製の大容量MicroSDを搭載したカムコーダが特徴のバイサズオーヴァード。
人工過密エリアに好んで繰り出し、誰かに張り付き相手と自分の日常動画を作成してはおやつと称し食っている。
派手好きで、目立つ何かを撮るのも目立って撮られるのも大好き。知り合いになった人間のプライベートに関心を持ってつきまとい、邪険にされることもしばしば。お気に入りの動画はとっときのHDとこれまた大容量の契約クラウドに上げて自宅等で繰り返し鑑賞している。寝る時も点けっぱなしのため、電気代が馬鹿にならないお値段になっている。
「眼差しの飢餓」を持ち、視線が感じられないと衝動にかられる症状の持ち主。
父親に存在を無視されたネグレクト経験がベースになっており、注視は彼女にとって関心、存在承認、ひいては愛情の象徴である。
チームでは遠距離対装甲火力、情報戦担当。RCの技能が高く<電子使い>も修めているが、食べて調べることにこだわるため無用なトラブルを招くことも。

「ほいほい!ちゃちゃっと殺(ヤ)って頂いちゃいますよー!」


補欠投手ボールボーイ安芸あき 祐司ゆうじ

17歳 / 男 / バイサズオーヴァード / UGNイリーガル

シンドローム

キュマイラ / エグザイル

変身

“遺品のナイフで古傷を突き破る”ことで変身する。
部分型、学制服とフードジャケットを折衷したような意匠の、左右別カラーリングの装甲。ロングマントタイプで、仮面はフルフェイスの金属様、装甲と一繋ぎになっている。
キュマイラとしての種はハチドリだが、高機動主体のモチーフに反して重量級の防御エフェクトを多く発現しており、装甲下の四肢などには甲虫系の外骨格に似て硬化した皮膚が覘く。
変身に伴って性格もかなり攻撃的になり、人格が変わるというほどではないものの戦闘への忌避感が薄れ、凶暴な相手でも臆さず肉弾戦を展開する。

咆哮

切除型、本体を背後から包み込むような咆哮。
エフェクトのかかった人間の叫びのような低い音を立てる。強度にぼやけているため解釈が分かれるが、苦悶の色を帯びているようにも聞こえる。

捕食

対象は“故人の遺品”。当然量に限りがあるので本物はめったに口にせず、好物やひいきだったらしい銘柄の道具を買い溜めたり、似た身体を持つ自分が習慣をなぞって生成した疑似痕跡を食することで代替している。
好食部位は腕・皮膚。

パーソナリティ

両親や友人たちとの日常生活、国立大入試に向けた勉強、週二で入ったアルバイトと、多忙な生活を送る高校3年生。
短く刈った頭としっかりした体格で野球部とよく間違われるが、別に部員ではない。

「便利だからそうしてるだけだって。ついでに言っとくと、小学校の時だけ少年団だったけど、そっからはずっと文系。サッカー部でも柔道部でもバスケ部だったこともねえ」

でもバイト先の影響で敬語は体育会系気味。
二卵性双生児の兄で、弟と共にジャームに襲われ殺されるも覚醒、オーヴァードとして蘇った。荒事とは全く無縁に生きてきたが、日々強まる衝動がもたらす暴走の危険性を知り、イリーガルとしてUGNに加わる。
常識人でほどほどにノリもよく、友達づきあいも悪くないので、尖った面子同士を動かす際の緩衝材として三人組に入ることも多く、チームでは苦労人クラスタに入る。
あくまでイリーガルなのだが、新人を慣れさせるにはうってつけの人格のため、結構よく現場に駆り出されている。

「バイトの日はやめて欲しいって言ってんのになあ……。
 まあ、辻褄は合わせてくれるし給料だって入るからいいんだけど。で、説明の続き戻ると──」

飢餓は「肉親の存在」。暴力沙汰は日常茶飯事、さして接点もなくこのまま完全に家出して日陰の世界に行くかと噂されていた弟の不在に引きずられ、自分が消える / 或いは片割れとしての弟に侵襲されるかのような感覚を味わう。
「死亡した弟からの干渉は受けていない」と診断されたにも関わらずその面影を強く残して発現した能力や、変身時に襲ってくる「弟の亡霊」のような衝動とどう向き合うべきなのか、答えを探している。
チームでの役割は防御型前衛。重装甲ながら三次元戦闘に対応できる汎用性を活かして、機動力が求められる追撃戦や高所戦闘等で火力役との二人組にもしばしば起用される。

「俺がお前の相手をするって言ってんだ。かかってこいよ、ケダモノ野郎──!」


割り込む騒電ノイジーノイズ立花たちばな 千鳥ちどり

年齢不詳 / 女 / オーヴァード / UGNエージェント・N市支部オペレーター

シンドローム

ハヌマーン / ブラックドッグ / ノイマン

パーソナリティ

電脳ダイブの果てに肉体に帰還できなくなったUGNオペレーター、バイサズではない。
周りからは同情されたが肉体に対する未練が全然なかったのでドン引きされた。
時間をかけて元の肉体に戻るよりサクッと機械の肉体でも作って欲しいと思っている。
機械類を乗っ取ってゲートを開けたりスピーカーから誘導音声を流したりするのが主な仕事。
何名かルートを無視する連中がいるのが悩みのタネ。


アンクル・ベアー南方みなかた 白郞はくろう

年齢不詳 / 男 / オーヴァード / UGNエージェント・N市支部専属医師

シンドローム

キュマイラ / ソラリス

パーソナリティ

「10点をあげよう、花丸です。大変な病気だけど、それでも元気にやっていきましょう。ほっほっほ」
「周りを使うことに、まずは慣れるといい。それが、とりあえず君の悩み事をどうにかする直接的な解決策になるはずだ」

L.O.C.K.

高槻たかつき 優也ゆうや

26歳 / 男 / オーヴァード / UGNエージェント

シンドローム

バロール / エンジェルハイロゥ

パーソナリティ

肩にかかる程の真っ直ぐな黒髪をハーフアップにした眼鏡の優男。基本的にやる気がない。
洒落たスーツに身を包んでおり、人を小馬鹿にしたような敬語で話す。武器はアサルトライフル。


坂東ばんどう みつる

20歳 / 女 / オーヴァード / UGNエージェント

シンドローム

サラマンダー / エグザイル

パーソナリティ

大学中退のバンドマン。ドラム担当。一人称は「みっち」。
ブリーチをかけた金髪にピンクのエクステを着けているが、髪の色は気分によってころころ変わる。カラコン常用、冬場でも肩出しへそ出しの薄着。
ライブ中に熱くなりすぎてエフェクトでボヤ騒ぎを起こしたり、なにかと暴走しがち。
バンドやる金ほしさにチームに所属している。作戦のことはセッションとか言う。


かん 奉維ほうい

23歳 / 女 / オーヴァード / UGNエージェント

シンドローム

ハヌマーン / サラマンダー

パーソナリティ

中華街で働いていたが覚醒時の暴走で店を半壊させてしまい、店を追い出されたあげくに多額の借金を背負う。
借金返済と自分の店を持つ夢のために所属していたが、最近食材を切り刻んで加熱するよりも敵を斬り刻んで過熱するほうが楽しくなってきた。

情報班

”ペイパースクレイパー” ジェバン=ステファン・ニールセン

30歳 / 男 / オーヴァード / UGNエージェント

シンドローム

エグザイル / ノイマン
衝動:解放(睡魔)

パーソナリティ

B.I.N.D.S.情報チームのリーダー。ヨーロッパで勇名を馳せるUGN情報部隊“ミラージュバイト”からの出向組で、コードウェルの日本重要地域宣言に伴い来日。しばらくは日本支部で辣腕を振るっていたが、バイサズの出没と対策チームの創設にあたり引き抜かれ、リーダーに就任した。
エグザイルで入力のための目、出力のための手を増やし、ノイマンで処理能力を引き上げた脳で分割思考、紙から情報を舐めとる男"paper scraper"と呼ばれる。電子戦スペックにおいては他のものに譲るが、資料を漁る能力にかけて右に出るものはいない。
ずっとデスクで書類と格闘しているイメージが強いが、必要な資料が手元になければエグザイルの能力を活用して施設に潜入して自ら資料を入手することも厭わない。
なお、フルスペックで脳を動かせるのは24時間が限界で、それを過ぎると48時間の睡眠が必要。


蛇尾川さびかわ さび

36歳 / 男 / オーヴァード / 刑事

シンドローム

モルフェウス / ノイマン

パーソナリティ
無精髭生えたおっさん(ここ重要
警察のR担からの出向組。ぺかぺかはそんなに得意じゃねぇし、と主に聞き込みとか人脈担当。
大体、仕事投げるとソッコで解決しないが3日後くらいでなんとかなってるイメージ。交遊費クソ高人類。


連絡網ソーシャルネットワークス阿賀沼あがぬま 総司そうじ

年齢不詳 / 男 / オーヴァード / UGNエージェント

シンドローム

ブラックドッグ / ブラックドッグ
衝動:恐怖

パーソナリティ
立花千鳥の元同僚で、電子戦を物理端末から実施する情報班チームの一角。常識人枠・ツッコミ枠・そしてびびりボケ枠。
異彩を放つ面々が多いB.I.N.D.S.において、驚くべきヘタレっぷりを見せる“真っ当な人間”だが、窮地においては特有の閃きと働きを見せ、危機を突破するキーの一つになることもしばしば。
寝ていても脳の半分は起きて仕事を続行できる、脳内に自動プログラムのような電流回路が形成されているらしい。
ノイマンではないので天才たちの発想についていけないこともしばしば。

独立行動枠

“ハードソフト” 鷺崎さぎさき 朱茜あかね

24歳 / 女 / バイサズオーヴァード / UGNイリーガル
188cm / 73kg

シンドローム

ハヌマーン / エグザイル

変身

『胡座をかき、瞑想する』ことで変身する。
変身した姿は、全身が鈍い白色の人型。手足が丸みを帯びながら肥大化し、その他の部分──腕や脚、胴体など──は細くなる。手の指のみは、丸みを帯びながらも先端がやや鋭利になっている。顔はヘルメットを被ったような姿になり、ヘルメットの隙間から髪の毛が出てきている。髪の毛は更に長くなり、膝まで達するほどになる。
戦闘時は素手で戦い、流派は不明だが拳法のような動きで戦う。両手を広げ、己の脚力のみで滑空を行い、謎の掛け声と共に短距離ワープとも言われる高速移動、そして相手を殴るだけでバスケットボールのようにバウンドさせる。
流れる水のような美しいその戦いぶりは、しばしば『剛の拳よりストロングな柔の拳』と形容される。

衝動は飢餓(闘争)。誰かと戦わない状態がずっと続くと、強い飢餓感に苛まれる。それも、バイサズの能力を使った戦闘でないと満たされないというもの。自分から事件に突っ込んでいくのはこのため。
しかし、誰かの日常を守りたいという気持ちは持っており、それも理由の一つである。ただ、飢餓はそれを上回る程に大きいだけで。

咆哮

切除型で、炎がメラメラと燃え上がるような音が足元から聞こえてくる。

捕食

対象は『強いもの』。特にオーヴァードやジャーム、その中でも自分で討ち倒したものを好む。上記の衝動と相まって、彼女を戦いへと駆り立てる大きな要因となっている。
彼女は、守るための戦いならば、己が拳を振るう覚悟がある。しかし、己のために拳を振るうことを彼女は嫌う。ジャームとの戦いは、果たしてどちらなのだろうか。迷いながらも、彼女は今日も戦い続ける。

パーソナリティ

UGNイリーガルのバイサズオーヴァード。イリーガルとして所属しているが、依頼を受けることよりも自分から事件に首を突っ込む事の方が多い、ある意味一番厄介なタイプ。しかし実力は伴っており、また上の人間が指示をすればけっこう素直に従う。

「それはそれとして、私も捜査には関わらせてもらいますよ!」

日本人女性としてはかなり身長は高く、また鍛えているのでそこそこがっしりとした体格。髪はシルバーのロングストレート。瞳も銀色をしている。
普段はごく普通の会社員として働いている。入社時は知らなかったがUGNとの繋がりがある企業で、作戦に参加(もっぱら自主参加)する際に誤魔化す必要はあまり無い。ただし、自主参加の場合はその日の分の給料が引かれている。

Ghost

年齢不詳 / 女 / バイサズジャーム / FHエージェント?
およそ150cm / 推定45kg弱

シンドローム

バロール / オルクス(共に推測)

変身

変身方法は、ある時は拳銃で自身を撃ち抜き(何故か血は流れない)、またある時は布で自身の首を絞めるとまちまち。条件がはっきりしていなかったのだが、UGN側は『死ぬこと』がトリガーと見ている。
彼女が変身を行うと、まず彼女は死んだように倒れて動かなくなる。そして、そこからゆっくりと半透明の人影が浮かんでくる。これが変身体だ。
亡骸はその場に放置されるが、目を離すといつの間にか消えている。

咆哮

『無音』。これは音もなく変身するというわけではなく、変身する数秒間、『周囲から音が消え去る』。変身が完了すると、徐々に音が聞こえてくる。

パーソナリティ

一応FHに所属しているらしいが、基本的に単独行動をするバイサズ。神出鬼没で掴みどころのない行動、そして後述する変身体から、『悪霊のジャーム』と呼ばれている。
外見は細身で女性的なシルエットに長い黒髪。目は隠れている。着ている服はいつもボロボロの布切れの様で、これも幽霊のイメージを形作る一因となっている。声を聞いた者は、少なくとも彼女に出会って生存した者にはおらず、まだまだ謎が多い。

彼女が現れるのは、UGNの隊員の前のみ。死角でワーディングを行い、そして隊員の目の前に現れてから変身し、襲いかかる。
戦闘では、主に黒いエネルギー弾を射出して攻撃する。またテレキネシスのように物体を動かしての攻撃、防御も行う。この特徴からシンドロームが推測されている。

本筋には関わらないキャラクター。鷺崎がオーヴァードに覚醒するきっかけを作った者。本来のシンドロームは、バロール、オルクスに加えソラリス。
彼女の正体は、マネキンにレネゲイドが感染して生まれたEXレネゲイド。しかしバイサズとして変身することもできる。元々が無機物のため、まだ思考らしい思考は感じられない。本能的に同族……オーヴァードやジャーム、またその兆候を見せた者に寄ってくる。
鷺崎は彼女に家族を皆殺された。周囲の人間およそ30名が死亡する中で唯一の生存者であり、この時にオーヴァードとして覚醒している。またその際にソラリスの毒に侵され、現在は捕食によって進行を遅らせている状態である。


静かなる知の分解者コードサイレンサー坂波さかなみ 靜香しずか

22歳 / 女 / オーヴァード / UGNエージェント・支部長代理

シンドローム

ウロボロス / ノイマン

Dロイス

対抗種

専用プライズ

アンチバイサズ弾
範囲:射撃
試作型の対バイサズ弾。靜香の血液から生成された成分をベースに作られているため量産のめどは立たず、効果も安定していない。
射撃攻撃宣言時に使用。これを使用した攻撃が命中してダメージを与えた場合、2ラウンド中のみ全ての判定のダイスを-2個、C値+1(2ラウンド終了後)

パーソナリティ

てんてこまいな支部長の支援および今回の事態の対応に当たれと指示され派遣されてきたエージェント(今回のために仮役職として支部長代理の役職が与えられている)、ちなみに本人も乗り気である。元研究班、今回の事態については調査、そして己の特性による鎮静化を期待されている。
Dロイスの力によりバイサズをある程度だが沈静化させることができ、この力をある程度汎用化できないかと実験を行なっている。
ノイマンゆえの頭脳により試作型を何発かだけ開発することには成功しているが、本人の血をベースにする以外での生成には成功しておらず実用化されているとは程遠い。

肩下までかかるストレートロングの青紫の髪に右側にだけ編み込み、仕事の時のみオーバルの眼鏡を着用。
上が紺色、下が白のワンピース、その上から仕事の時には羽織るように紺色のロゴ入りのジャージを、オフの日にはクリーム色のケープを着て首に赤のスカーフを巻いている。
アクセサリーとしては2つだけシンプルな指輪を左手にしており、左腕には銀の腕時計、右手に指ぬきグローブを身に付けている。指輪は単なるおしゃれであり、別に結婚などはしていないのだが誤解を受けたりすることもあるらしい。
背追い込みがちなタイプであり、自分の体はひっそりとエフェクトにより無理やり覚醒状態にさせ活動などをしたがるのに、他の人に対しては無理をさせず丁寧なバックアップにあたる。
そして、己の立場に不釣り合いな戦力的な小ささも自覚しており、それがコンプレックスやいつもの悩みの種。もっと前線で戦えるようになりたいと秘密で願っている。せめてもとして武器の供給、支援、戦術は担当しているがどこか不安でもある。
対バイサズ弾が有効だと判断された場合、増産するため己の血を抜く量を躊躇なく増やしていく。そのせいでフラフラになっていくが。


響矢ひびや いおり

年齢不詳 / 女 / 非覚醒者 / UGN・第8特殊兵装開発局局長

パーソナリティ

バイサズ班その他諸々の装備開発を担う開発局の局長、ただしかなり小さい部局の上他のところとの関係もあるので権力としてはかなり抑えめ、というかほぼほぼワンマン部局
自由人にして自堕落、けど仕事はしっかりする、むしろ起きてる時に仕事以外をしてる姿を見る方が少ないというレベルの仕事好きかつ発明家、ただし完成品のテスト自体もあまり彼女自身が不可能なため足りてないし彼女自身好奇心で動くタイプで入れ込むタイプなので汎用性も低い特殊装備の開発がメイン
ここに配属される前は坂波靜香とも同僚だったらしく面識はあるのだが、その頃から今のようなフリーダムな人格だったため坂波曰く「仲はいいしいい人なのですけど、疲れる」らしい

過去

幼い頃から開発に親しんできた町工場の生まれ、オーヴァード事件により家族と工場を失いそこで世界の裏の姿を知る、そして生活支援、再建支援及び引き込みでUGNの協力者となりオーヴァード用の装備を開発する仕事で今は生活している

容姿

赤茶の目に癖が強めの高いショートポニーテール、首に眼鏡のようなゴーグルをかけて大概ほおに何かのインクの類が付いている
仕事中はゴーグルをつけて作業着を身に纏う

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